業界最大規模のTMF調査で、臨床試験オペレーションにおける 大きな変化が明らかに
2016年7月22日
Veeva Japan株式会社
Veeva Systems【NYSE:VEEV】(本社 : カリフォルニア州プレザントン、日本法人 本社 : 東京都渋谷区、日本法人代表取締役 : 岡村 崇、以下 Veeva)は、医薬品情報協会(DIA)の年次総会において、治験マスターファイル(TMF)所有企業に関する業界最大かつ世界規模の年次調査「Veeva 2016 ペーパーレスTMFサーベイ」の最新結果を報告しました。新たな調査により、査察への準備体制強化および臨床試験の短縮化に向けて業界全体が「受動型‘passive’」から「積極型‘active’」TMF管理へと移行し、高度な電子治験マスターファイル(eTMF)アプリケーションを導入する中で、著しい変化が起きていることが明らかになりました。(本リリースは、Veeva米国本社が発表した報道資料の抄訳です)
受動型から積極型へ。TMF管理方法の移行が加速
TMFプロセスの成熟度は、TMF文書がファイルシステムなどの静的レポジトリに単純に保存・保管される「受動型‘passive’」TMF管理から、専用のeTMFアプリケーションがTMFの作成と同時に文書およびプロセスを即時管理する、さらに高度な「積極型‘active’」TMF管理にいたるまで実にさまざまです。文書の作成、審査、決議は研究パートナー全員がアクセスする一元管理されたシステム上で行われます。
2014年に初めて実施したペーパーレスTMFサーベイ以降、スポンサーによる高度なeTMFアプリケーション導入率が約2倍の24%にまで増加しており、「受動型‘passive’」から「積極型‘active’」TMFへの大きな移行が見られます。eTMFとしてローカルファイルシステムを使用しているスポンサーは、2014年時点では26%を占めていましたが、現在ではわずか8%にまで減少しました。同期間に、臨床試験オペレーション部門では、ほとんどまたはすべてのTMF文書における紙の使用を41%から28%にまで削減しています。
スポンサーの動きはシステム、プロセス、ステークホルダー統合へ
ライフサイエンス企業が「積極型‘active’」TMFへと移行するにつれて、紙および手作業によるTMF管理が大幅に減少して電子的手段に取って代わられただけでなく、臨床試験パートナーとの連携に集中型システムを使用する企業も増加しています。
スポンサーの4社に1社(23%)が現在、医薬品開発業務受託機関(CRO)と文書をやり取りする際にeTMFアプリケーションを利用していると答えており、この割合は2014年の14%から増加しています。同様に、現場との文書のやり取りにeTMFアプリケーションを使用しているスポンサーも2014年の11%から16%にまで増加しています。英国医薬品・医療製品規制庁(MHRA)によるTMFアクセシビリティ義務化*の余波で、eTMFアプリケーションを使用するスポンサーの大半(80%)が現在、査察・監査機関に対してリモートアクセスを許可しているか、来年中の許可を予定しています。
さまざまな機能分野やパートナー間において、コンテンツやデータが複数のシステムで重複しており、臨床試験オペレーションを取り巻く状況はいまなお、極めて分断化さ れた状態にあります。クリニカルリーダーが求めるのは全体の可視化と制御力の強化であり、そのことがプロセスやシステムの一元管理化、そして一覧表示に向けた臨床試験オペレーションの統合へと急速な変化を後押ししています。これは、eTMFアプリケーションと他の臨床試験システムとの統合に対する需要の高まりから見て明らかです。スポンサーの半数(49%)が、eTMFアプリケーションと臨床試験管理システム(CTMS)との統合が不可欠だと答えています。
臨床試験オペレーションにおける目標前進への役割を増すTMF
スポンサーの間でeTMF導入を後押しする業務上のメリットとして最も回答が多かったのは、査察への準備体制の強化(67%)と臨床試験立ち上げのスピードアップ(53%)の2つです。TMFの中央・リモート管理(48%)と臨床試験パフォーマンス指標(メトリックス)の可視性向上(40%)もeTMF導入の大きな理由として挙がっています。
このデータから、まぎれもなく専用のeTMFアプリケーションを使用している企業が享受するメリットが、eTMF導入を後押ししていることがわかります。eTMFアプリケーションのユーザーは査察への準備体制の強化(61%)、中央・リモートモニタリングの改善(59%)、臨床試験パフォーマンス指標(メトリックス)の可視性向上(55%)など、複数の項目で大幅な改善が見られたと回答しています。ローカルまたはクラウドファイル共有システムなどといった他のタイプのeTMFユーザーでは、これらのメリットを実感している企業ははるかに少数です。
主な査察分野における具体的なメリットを問う質問に対しては、eTMFアプリケーションを利用する回答者のほぼ全員(98%)が、文書の重複、紛失、不備などの少なくとも1項目において大幅な改善が見られたと答えています。
さらに、指標を幅広く活用して臨床試験プロセスの改善を図っている企業では、指標を活用していない企業と比較して、監査・査察への準備体制の強化(前者が67%、後者が29%)、臨床試験パフォーマンス指標の可視性向上(前者が53%、後者が14%)、コスト削減(前者が47%、後者が10%)などといった多くのメリットを実感しています。指標はまた、上市までの期間を短縮する上でも重要な役割を担っています。eTMFを利用しており、指標を幅広く活用している回答者では、データ収集していない回答者と比較して、臨床試験立ち上げのスピードが上がった(前者が20%、後者が5%)、臨床試験期間が短縮された(前者が23%、後者が5%)と感じる割合が高くなっています。
Veeva Vault担当シニアバイスプレジデントのJennifer Goldsmithは次のように述べています。「スポンサーによる自社TMFプロセスの成熟度が上がるにつれて、eTMFアプリケーションは臨床試験オペレーションにとって不可欠な構成要素となりつつあります。業界が臨床試験オペレーション全体でシステム、プロセス、ステークホルダー統合への取り組みを進めるほどに、臨床試験の実施は加速し続けるでしょう。」
当社は臨床試験オペレーション全体の情報、文書、プロセスを世界規模で統合するための真のマルチテナントクラウドとしては業界初となる臨床試験管理ソリューション、Veeva Vault CTMSを発表しました。Veeva Vault eTMFと併せて、当社はCTMSとeTMFを単一のクラウドプラットフォームに統合して臨床試験の実施を加速し、リアルタイムでの臨床試験オペレーション可視化を実現する最初で唯一のクリニカルアプリケーションスイートを提供します。
調査方法
調査は13の質問で構成され、その多くにはマトリックス形式の下位質問を設けました。質問内容は、TMF文書プロセスの知識があり、社内でTMFに一部または全責任を負う個人を対象として設計しました。調査はVeeva Systems社からの委託に基づき、Fierce Markets社が実施しました。調査への回答は任意とし、全質問に回答した有効アンケート1件につき5米ドルを国境なき医師団に寄付しました。回答者全員に調査結果の要約が配布された他は、報酬の提案および提供は一切行っていません。
報告書はVeeva 2016 ペーパーレスTMFサーベイからダウンロードすることも可能です。
*英国医薬品・医療製品規制庁(MHRA)『Good Clinical Practice for Clinical Trials』2014年12月18日
【Veeva Systems社について】
Veeva Systems社はグローバルなライフサイエンス企業向けにクラウドベースのソリューションを提供するリーディングカンパニーです。世界最大規模の製薬会社からバイオテクノロジー分野の新興企業まで400社を超える顧客を擁し、技術革新への取り組みや卓越した製品力によって、お客様の成功をサポートしています。Veevaは、サンフランシスコのベイエリアに本社を置き、ヨーロッパ、アジア、ラテンアメリカに拠点を展開しています。詳しくは、公式サイトをご覧ください。
【Forward-looking Statements】
This release contains forward-looking statements, including the market demand for and acceptance of Veeva’s products and services, the results from use of Veeva’s products and services, and general business conditions, particularly in the life sciences industry. Any forward-looking statements contained in this press release are based upon Veeva’s historical performance and its current plans, estimates, and expectations, and are not a representation that such plans, estimates, or expectations will be achieved. These forward-looking statements represent Veeva’s expectations as of the date of this press announcement. Subsequent events may cause these expectations to change, and Veeva disclaims any obligation to update the forward-looking statements in the future. These forward-looking statements are subject to known and unknown risks and uncertainties that may cause actual results to differ materially. Additional risks and uncertainties that could affect Veeva’s financial results are included under the captions, “Risk Factors” and “Management’s Discussion and Analysis of Financial Condition and Results of Operations” in the company’s filing on Form 10-Q for the period ended July 31, 2015. This is available on the company’s website at http://www.veeva.com under the Investors section and on the SEC’s website at www.sec.gov. Further information on potential risks that could affect actual results will be included in other filings Veeva makes with the SEC from time to time.