【開催報告】Veeva R&D and Quality Summit 創薬 DX でグローバル基盤構築へ 国内外の 10 社以上が事例紹介 来場者、過去最高に AI 戦略も
Veeva Japan は 10 月 31 日、製薬会社の R&D 部門を主な対象にした業界有数の年次イベント「Veeva Japan R&D and Quality Summit 2024」を東京・丸の内のパレスホテル東京で開催し、過去最高となる約400人にご来場いただきました。開催 11 回目となる今年は、“Advancing Life Sciences R&D and Quality”をテーマに、医薬品の開発・製造における最新ソリューションの活用事例やロードマップなどをご紹介。Clinical Operations、 Clinical Data、Regulatory、Quality、Safetyの 5 領域に分かれた事例セッションをはじめ、国内外の先進企業 10 社以上にご登壇いただきました。当日の様子を、会場の写真も交えてご報告します。
Summitは午前、Veeva Japan の VP, Japan Vault R&D and Quality、島田善規のキーノートスピーチから始まりました。5 領域にまたがる R&D ソリューション「Development Cloud」は現在、国内外の 1000 社以上にご利用いただき、そのうちの多くが複数領域の製品を採用して下さっています。島田は「クラウドでお客様の仕事をシンプルに標準化し、成功に導いていきます」と述べ、「Devepolment cloud の基盤となる部分はすでに完成していますが、テクノロジー、規制、ベストプラクティスに合わせて進化させていきます」と語りました。
製品間のデータ連携ができる「 Connections 」についても紹介。「従来、手入力などで行ってきたデータ転送がスムーズに自動化できます。共通の Vault platform 上ですべてのアプリを開発している Veeva ならではの機能です」と強調しました。
生成 AI をはじめとする AI 戦略については、柱となる Application Bot、Direct data API、AI partner program について説明。「Application Bot はすでに Clinical operationの eTMF で実装されており、文書内容を Bot が読み取り、分類を提案してくれます。これにより、文書の分類に費やしていた時間を短縮できます。 Direct data API は Veeva アプリケーションの大量のデータを AI アプリケーションに従来の 100 倍の速さで転送します。AI partner programは、Veevaと連携する AI 関連企業向けのプログラムです」と話しました。
キーノートでは、Veeva が上場企業で初めての PBC(パブリックベネフィットコーポレーション)であることについても、改めて触れました。 PBC は、収益だけではなく、社会貢献も追求し、顧客、社員、株主、そして業界全体の利益のバランスを取る企業形態を指します。島田は「例えば、私たちは、治験における施設向けの文書管理システム( Site Vault )を無償で提供しています。これは、PBC だからこそできる活動です。一般的な IT 企業では、無償での提供は難しいと思います」と述べました。
続いて、Asia R&D and Quality Solution ConsultingのDirector を務める Dusty Reeves が登壇。今年、日本で本格的な展開が始まった Safty 分野や、製品間のデータ連携ができる Connections についてご説明しました。
Connections については、Sr. Solution Consultant, Asia Clinical の松本淳と、Principal Solution Consultant, Asia Quality and RIM の根岸智之によるショートデモも行われました。
松本は、ClinOps の CTMS と EDC 間、Saftey と EDC 間でデータ連携をする様子を紹介。「従来、手入力していたプロセスが自動化され、処理が加速します」と話しました。根岸は、Quality と RIM の連携について「互いのシステムを行き来しなくてもデータ同期され、リアルタイムの状況がぞれぞれのシステムから確認できます。これにより、部門間のより早いコミュニケーションが実現します」と強調しました。
カスタマーキーノートスピーチでは、日系の先進的グローバルヘルスケアカンパニーであるお客様企業より、Veeva 活用について豊富な具体例を交えてお話をいただきました。
午後には、Clinical Operations、 Clinical Data、Regulatory、Quality、Safety の5領域に分かれたブレイクアウトセッションが行われました。Veeva によるロードマップ紹介のほか、日本で本格展開が始まったSafteyでは、日本初のお客様導入事例の講演も。最新ソリューションを紹介するデモブースも、多くの人で賑わいました。
午前のキーノートから夜のレセプションまで、多くのお客様にご参加いただきました。改めて感謝申し上げます。今後も、より一層充実した内容の Summit をお届けできるよう、Veeva 一丸となって精進してまいります。