【開催報告】2025 Veeva Japan Commercial Summit 最新 AI ソリューション紹介、内資・外資 20 社登壇のセッションも盛況

Veeva Japan は 7/10、ライフサイエンス業界最大級の年次イベントを東京で開催し、製薬会社のコマーシャル・メディカル部門を中心に、600 人以上の皆様にご参加いただきました。今年は、Veeva AI を含めた AI 活用に関するアナウンスが目玉となったほか、毎年好評のリーディングカンパニーによる先進事例報告は、内資・外資合わせて約 20 社が登壇。「次世代のコマーシャル&メディカル〜顧客を中心に据えて」をテーマに、カスタマーキーノートや、パネルセッション、ネットワーキングなど多くのコンテンツをお届けしました。当日の模様を、写真とともにご紹介します。

Summit は日本、アジアのリーダーによるキーノートからスタートしました。
アジアのゼネラルマネージャー、ダミアン・ケリーは、「今年の Summit は 13 回目、かつ参加者は過去最多となります。これまでの皆様とのパートナーシップに改めて感謝します」と述べ、お客様への感謝と Veeva の今後の業界へのコミットについて強調しました。
次に、日本法人のゼネラルマネージャー、千葉弘崇が登壇し、「ソフトウエア、データ、ビジネスコンサルティングの 3 つのソリューションを一社で、しかも高度な専門家が提供していることが他社にない Veeva の強みです」、「コマーシャルとメディカルの連携を支えるうえで重要なのが基盤です。私たちの Veeva Vault Platform は実際に現在稼働している実績のあるプラットフォームです。いよいよ、次世代 CRM がこのプラットフォームで稼働していくタイミングとなります」と話しました。
続いて、コマーシャルストラテジーのバイスプレジデント、山下篤志がコマーシャル領域の最新ソリューションについて、米国本社の動向も交えて発表しました。「私たちは現在、AI をプラットフォームや各種アプリケーションに統合することに注力しています。AI の活用は、単なるツールの導入ではなく、プロジェクトそのもの。コアシステムとともに働く存在です。導入において業務プロセスの見直しは不可欠で、Veeva のビジネスコンサルティングチームが、チェンジマネジメント等の分野でサポートしていきます」
ビジネスコンサルティングのバイスプレジデント、赤穂慎一郎は、対話とデジタルチャネルの最適化の重要性を強調し、具体的なソリューションとして、適切な医師へのアプローチを可能にする「CRM Pulse」と、医師を深く理解するための「PERISCOPE」をご紹介しました。CRM Pulse は、CRM 内に記録された活動データを、個人情報に配慮した形で業界ベンチマークとして活用していただけるデータ製品で、日本では来年前半の提供開始を予定しています。また、「PERISCOPE」は Veeva 独自のマーケットリサーチも加味して、医師のインサイトを提供するデータサービスで、すでにヨーロッパでは提供中です。
赤穂は、「パブリックベネフィットコーポレーションとして、ライフサイエンス業界の皆様に本当に貢献できることは何か、Veeva だからこそできることは何かというのを日々考えて行動しています。引き続き、誠実で責任感のある不可欠な存在でありたいと思っていますし、好かれ、感謝される存在でもありたいという風に思っています」と力を込めました。
AI 時代の新モデルとは?ベーリンガー小濱様のキーノート

ハイライトの一つ、カスタマーキーノートは、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 執行役員 医薬事業オペレーション本部長の小濵 健二様が登壇。外資系企業で勤務し、海外から日本を見たご経験を踏まえ、「世界の中の日本 – 新しい Go-to-Market モデルの構築に向けて」とのタイトルでご講演いただきました。
小濱様は、薬価制度の違いや MR 比率の高さなど、日本市場特有のビジネスモデルの特徴を挙げながら、おきている環境変化への対応の必要性を強調。MR の訪問活動データや資材の利用実態率から、日本の MR チャネルの重要性とデジタル活用の現状を分析し、ROI を考慮したチャネルミックスの最適化が不可欠だと述べました。MR の役割の変化やチャネル効果の最大化に AI をどう活用するかについても触れ、「日本市場の固有性をグローバルに伝え、チャネルミックス ROI を常に監視することが、今後のビジネスモデル進化の鍵となる」と語りました。
次世代 CRM × AI 、日本語デモをご紹介

Veeva によるプロダクトキーノートでは、 Veeva Systems で CRM 製品の責任者を務める、アルノ・ソスナも米国から来日し参加。アルノは、「 Veeva 独自の CRM Suite は、AI をプラットフォームの核に直接組み込む『 AI ネイティブ』な設計思想が特徴です。これにより、Veeva の全てのアプリケーションが AI 機能を活用できるようになり、ユーザは既存のワークフローを再構築することなく、AI の恩恵を享受できます」と述べました。

iPad と iPhone を使った Vault CRM の AI デモンストレーションは、Veeva Japan で CRM プロダクトマネジメントのバイスプレジデントを務める内田洋亮が担当しました。
デモは、ユーザーエンゲージメントの最適化や、事前準備や入力作業の負荷軽減に焦点を当て、日本のユースケースに沿った使い方を紹介。日本語で本格的に行われた初めてのデモとなりました。
例えば、iPad では、MR の訪問準備の効率化として、特定の医師との対話履歴を引き出したり、フリーテキスト入力においてコンプライアンスリスクをチェックしたりする機能をプレゼンテーション。iPhone では、音声コントロール(音声によるハンズフリー操作)で、CRM を操作し、訪問直後の情報を入力する場面などを再現しました。
さらなる業界貢献目指し…
午後からは 3 つの分科会に分かれ、Veeva ソリューションのロードマップやお客様による先進事例のセッションなどが行われました。休憩時間には、Veeva ブースにて、Innovation Theatre として、社員によるミニプレゼンテーションも開催しました。
クロージングには、再び Veeva アジアのゼネラルマネージャー、ダミアン・ケリーが登壇してお礼を述べると共に、Veeva Club 幹事会の会長で、 CSL ベーリングの西田 陽子様をお迎えし、今回の Summit のご感想や Veeva へのこれからの期待をお客様代表として述べていただき、一日を締めくくりました。

また、今年は 5 社が、Veeva 社認定パートナーがプラチナスポンサー、ゴールドスポンサーとしてブースを出展。Veeva とパートナーの各ブースを回るスタンプラリーも行われ、多くの人々で賑わいました。

素晴らしい登壇者、スポンサー、参加者の皆様とともに、今年も Summit を無事、開催できたことに、改めて、感謝を申し上げます。来年も、皆様にとって学びの多いイベントになりますよう、Veeva 一同、これまで以上に取り組んでまいります。
ありがとうございました!
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