Veeva Japan Blog

【開催報告・前編】Veeva Japan Commercial & Medical Summit 2026

〜AI 時代における Agentic Commercialと Commercial Evidence がもたらす業界共創の未来〜

2026 年 7 月 21 日(火)・22 日(水)の 2 日間にわたり、「Veeva Japan Commercial & Medical Summit 2026」を開催いたしました。真夏の暑い時期にもかかわらず、総勢 665 名の皆様にご参加いただき、ライフサイエンス業界の未来を切り拓くイノベーションと熱気に包まれたサミットとなりました。

今年度は Japan Summit 史上初となる 1.5 日間開催を実施。分科会や限定セッションを含む全 27 セッションを展開。Veeva からは米国本社や欧州・APACを含む 19 名が登壇し、10 社 14 名のお客様に事例をご発表いただきました。

本サミットを通じて一貫して共有されたのは、「適切なお薬を、必要とされるより多くの患者様に届ける “The Right Medicines to More Patients” 」というミッションと、それを加速させるテクノロジー・プロセスの進化です。

キーメッセージ ─ AI 時代における変革のコア

生成 AI の急速な進化に伴い、コマーシャルおよびメディカルのモデルが大きく変化しています。

Agentic Commercial(エージェンティック・コマーシャル)

Veeva Systems で Commercial Strategy の責任者を務める Matt Farrell は、生成 AI がもたらす「Agentic Commercial」へのシフトを「インターネット登場以来、最大のコマーシャルモデルの変革」と位置付けました。デジタル・AI エージェント・フィールドが自律的に機能し、シームレスに接続する対話型モデルへと移行する中、MR は基本情報の提供や定型業務を AI とデジタルに任せ、高度な専門性と深い信頼関係の構築へ注力する役割へと再構築されています。

Commercial Evidence と Agentic Call Report

現場の対話から事実を可視化する「Commercial Evidence」と、AI が対話を自動要約・コールレポートを自動生成・内容を Markdown 形式で保存する「Agentic Call Report」が提示されました。

Veeva Systems で CRM Suite の President を務める Arno Sosna と、Veeva Japan 株式会社で CRM Product Management の Vice President を務める内田洋亮によるデモでは、日本語での AI 音声入力と自然な対話インターフェースの実演が行われました。早期導入企業では、コールレポートの 65% から医師が処方を決定するプロセスにおける具体的な課題が特定されています。

Agentic Medical Affairs & Falcon MLR

Veeva Systems で Global Medical Strategy の責任者を務める Allison Reynolds は、AI 時代において 医療従事者の情報収集が多様化する中、MSL には AI の回答を補完するより深い科学的根拠と「Vault Medical」をはじめとする統合エコシステムが重要であることを強調しました。また、「Veeva Falcon MLR」により資材審査(MLR)における自動チェックを可能にし、審査スピードの 70% 高速化と手作業コスト 70% 削減の可能性が示されました。

お客様基調講演 ─ 現場で起きている変革

お客様基調講演では、Vault CRM 採用企業のうち 4 社が、現場での取り組みと貴重な学びを共有されました。その一部をご紹介します。

Vault CRM で加速するビジネス変革

田辺ファーマ株式会社
執行役員 Chief Information Officer 兼 IT デジタル本部長
重政 啓太郎 様

  • 経営変革の一環として、アジャイルかつスピード重視で Vault CRM の採用を決定。採用理由は特に「導入確実性」と「ベンダー信頼度」のスコアが高かったこと。要件検討の際、できないことは「絶対できない」と明確に伝える Veeva の姿勢に対し、社内から「腹立つぐらい頑固」と声が上がるほどの誠実な対応に触れ、「この会社は信頼できる」と確信されたエピソードが明かされました。
  • MR・マーケティング・メディカルが共通で利用できる統合基盤の重要性を強調。また、外部接続ではなく「既存の仕組みの中に自然とAIが組み込まれているアーキテクチャ」や、行動変容を促す仕掛けづくり、Fit-to-Standard の実践の不可欠性を語られました。

Vault CRM と Veeva AI で実現する次世代オムニチャネルエンゲージメント

大鵬薬品工業株式会社
CX デザイン室
鈴木 勇太 様

  • 「TAIHO オムニチャネルビジョン2027」を実現するためのプラットフォームとして、Vault CRM を採用 、「すべての医療従事者に、いつでも、どこでも、必要な情報をシームレスに提供し、プラスα の顧客体験を実現する」ことを目指し Vault CRM への移行プロジェクトを進行中。単なるシステムリプレースではなく、「Fit to Standard」「部門横断的なデータ連携」「AI 活用に向けた基盤整備」をプロジェクトの大きな目的として掲げられています。
  • システムの入れ替えにとどまらず、社内 DWH やオウンドサイトログなどのデータを集約。Vault CRM、PromoMatsVeeva Link を連携させ、部門横断での一貫した顧客体験を追求。更に、今後のAI活用に向けた基盤整備にも着手されています。
  • 将来的には Vault CRM における Agentic AI 活用により、「MR 業務効率の圧倒的改善」を実現し、Vault CRM の新たな機能・製品によるマーケティング機能やコールセンター機能の統合も視野にいれられています。

現場の挑戦は、さらに深い「データ活用」と「実践」のステージへ

前編でご紹介した AI 時代の新モデルを真の成果へ繋げるには、現場でのデータ連携や組織横断の推進、そして次世代プラットフォームの存在が不可欠です。

続く【後編】では、先行企業の実践アプローチや「Vault CRM」の進化、「Ask the Experts」の全貌に迫ります。

▶【後編】〜現場で起きている変革の実践事例と Vault CRM が切り拓くプラットフォームの未来〜 を読む